ヒッチハイク トラック

初のトラック

海

水戸のネットカフェで朝を迎えた日、水戸駅前でのヒッチハイクは難しいだろうと考え、バスに乗って水戸刑務所付近の国道6号線に向かいました。 水戸駅前を走る車は、四方八方へ向かっていると考えられるため、自分たちの行先と合致する可能性が低いと判断したのです。

ヒッチハイクに大苦戦

目的地を「日立」にして、いざヒッチハイクを始めたものの、30分たっても車は止まりません。 おそらく、昼頃の市街地であることがうまくいかなかった理由だと思います。 仕事の車や近所に買い物に行く主婦などの車が多かったのでしょう。

日立方面へ北上することは諦めて、太平洋へ向かって真東に進むことにしました。 そのためにとりあえずJRの線路を超えて勝田駅付近まで歩き、 名もない小道で「海」と書いてヒッチハイクを再開しました。

しかし、やはり30分ほどたっても車は止まりませんでした。 歩いた時間も合わせれば1時間半以上は経過していたはずです。 炎天下の中、キャンプ道具の入ったリュックサックを背負っていたのでもう体力の限界です。 そこで、水戸や勝田付近でのヒッチハイクは諦め、電車に乗って大甕という駅まで出ることにしました。 JRの車窓からの景色に映るのは「日立XX」という看板だらけ。 日立グループの工場だらけなことに驚愕したものです。

初のトラック

大甕駅付近の国道号6号線でヒッチハイクを開始しました。 目的地は「いわき」。 そして15分ほどで1台のトラックが止まったのです。

乗っていたのは輸送を終えていわき市に帰る途中の50代の男性。 本業は農家であるものの、それだけでは食べていくことができないため副業でトラックドライバーもしているのだそう。 当時は第一次安倍政権でしたが、その前の小泉政権における農業政策を強く批判していました。 「政府が農家を守らなければいけない」と熱く語っていたのを覚えています。 政治がどこか遠くに感じられる大学生の私たちとは対照的に、その男性は政治に対する感心がとても強かったのが印象的でした。

いわき市内の平バイパスで降ろしてもらい、次の車を捕まえることにしました。


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